◆実習訓練か夏期伝道か
「神学生夏期伝道」と言う言葉を聞いた崔 炳一先生から、どこか遠くに伝道に行くのですかと稲葉神学生は尋ねられたと言っていました。韓国の教会では神学生が教会で実地訓練を受けるインターンのような制度があるそうです。私たちの教会の夏期伝道もそれに近い「実習訓練」という面があります。しかし、稲葉神学生を迎えて過ごした7週間に関して言えば、それは、神学生の実習訓練を越えて、教会全体の伝道への姿勢が強められた、まさに夏期伝道であったことを感謝せずにおれません。
◆日暮れを迎えて
ぶどう園に雇われる労働者が夕方、日暮れ近くに声をかけられ、働いて一日分の賃金を与えられたように、稲葉神学生も社会人生活を終えようとするときに「神のぶどう畑」で働く召しに応えて献身されました。それは、日本キリスト教会に伝道者が不足する中で、献身者が起こされるように祈り求めた、長い祈りの中での、自分自身を捧げる応答でしたが、同時に、自分が「誘い水」となって若い人々の献身が起こるようにとの祈りだと聞きました。若い日に不思議な導きによって主に捕らえられ、教会の信徒、長老として誠実に主と隣人に仕えて来られた中で、主は稲葉神学生に社会人生活の中で育まれる鍛錬された信仰と奉仕の賜物を授けてくださいました。
◆残された恵み
稲葉神学生を神学校に送り返したわたしたちのもとに、希望と祈りが恵みとして残されました。信徒として社会生活を送る人達には、そこで培われる信仰と愛と奉仕の賜物があること、それをもって主の福音に仕える希望です。さらに、いつの日か、主の召しに応えて献身する人が起こされるようにとの祈りとともに、このわたしをもお用い下さいとの祈りです。 (牧師 澤 正幸)